タンタル、ハフニウム、ジルコニウムの作り心地の違い


タンタル、ハフニウム、ジルコニウムの違いについて
日々レアメタルを削ったり、
磨いたりしているクリエーター目線の情報が、リング選びのお役に立つかも・・
と思い立って少し語ってみますね。

実際に結婚指輪をこれら素材で作る作業の順番は、

 

1.伸ばす(必須ではないです)
2.削る
3.磨く
4.石(ダイヤなど)を留める
という4つのステップがあるのですが、
<1.伸ばす>に関しては、実際にやってみて心底驚いたのが
タンタル!

ホントにいくらでも伸ばすことが出来ます。


良く伸びる!タンタルはグイグイ伸びてオドロキ!


金やプラチナも良く伸びる金属で、純金1グラムが3000メートルの
糸状に伸ばせると言われています。
私も主にプラチナ900やK18ゴールドをローラーでくるくるまわして
伸ばしたり、ワイヤーに引く道具でぐいぐい伸ばして
ワイヤーをつくったりするので、伸びの良さは体験済みです。
そこでタンタルですが、伸ばしてみて二つの点で
驚きました。

タンタルは強くてもよく伸びる不思議な金属


一番目の驚きは、
<なまし>をしなくてもずっと伸ばし続けられること。
金属の多くは加工硬化と言って、のばせのばすほど
硬くなり、伸ばせなくなって、無理に伸ばすとひび割れたり
するものです。
二番目の驚きは、普通プラチナや金のように良く伸びる
素材は、リング用の板材料でも手で曲げれるくらい
柔らかいのですが、タンタルはバネみたいにしなりが
あって簡単に曲げられない強靭さがあるのにどんどん伸びる。
普通、伸びやすい金属はわりとグニャグニャで、加工して
カタチを変えるごとに硬くなっていって、火を入れて<なまし> を
しないと硬く伸びなくなって、無理をして伸ばすとヒビが入ったりするものです。
タンタルは<素> の状態で硬さがあるのに
伸びる、伸びる!
あれっまだいけるの?
もう一回、あれまだ?
どんどんどんどん伸びる。。
学生時代の鍛金で手掛けた<真鍮><銅>
この道に入ってから触れた、<純金><18金 各種>
<プラチナ各種><鉄><アルミ><ステンレス> etc

色んな金属を加工して来ましたが、

どの金属もたたいたり、伸ばしたり、力を加えるうちに
遅かれ早かれ硬くなりはじめて、必ず熱を入れて柔らかくして(なまし)・・・

たたく、伸ばす⇒なましこの繰り返しをしないで伸び続けるのがタンタル・・・

こんな不思議な金属には、初めて出会いました。
これは感動したし、ホントレアメタルっていうけど
性質がホントにレアなんだ!と新種の動物を
見つけたみたいに興奮しました!?

鉄のような強度を感じるハフニウム


これが<ハフニウム>だとどうかというと、
ホントに数回ローラーで挟んで伸ばすと硬くカチカチになり
最初は「これでリング作れるんだろうか・・」
と心配になるくらいでした。
一回、無理に伸ばそうとして限界を超えたハフニウムが
竹みたいにバリバリに割れてボーゼンとしたことがあります。
もちろん<なまし>をせずに伸ばし続けようとした私が悪い・・・。
あ、日常生活でありえない圧力でなまし(焼き戻し)をせずゴリゴリに鉄のローラーでプレスした結果なので、着けていてリングがそうなるという事はありえませんのでハフニウムで結婚指輪をご検討中の方ご安心下さい。
硬化した状態のハフニウムは、ホントに強靭でやすりで削ってリングに成型していても、間違いなくあらゆるリングの素材中で一番、しっかりした、というか
ダントツに強靭な素材であることを実感する削り心地です。


ハフニウムとタンタルの加工中に感じる共通点


とまどいを通り越すほど良く伸びるタンタルと、硬く引き締まって強くなるのが早いハフニウム。
伸ばす作業では、あまりにも対照的な二つの金属ですが、
「似てる」
と感じた点もいくつかあります。

それは強靭な弾力。

ゴールドやプラチナは叩いて加工硬化を起こしても、
力を入れれば曲げて行くことが出来ますが、
この2種類のバネのような弾力は強力で、
頼もしさすら感じる強靭さです。

ホントに板にして曲げようとしてみても、ちょっとやそっとで曲がらない強靭さ。
一旦リングにしてしまえば、他の素材と比べ物にならない強度なのを確信させられました。

つくり手としては、難易度の高さに悩まされるときもありますが、
仕上がった時は深い充実感、満足感をもたらすのがこの2種類の素材のリング作り。

クリエーター心を強烈に刺激する素材なのは間違いないです。

沢山の本数を手掛けて、そのクセも魅力もよく理解して、リングづくりに反映させています。

もしタンタルとハフニウムでのリングを身に付けてみたいと思われたら、
ご希望をカタチにするお手伝いを是非させてくださいね。

まずはご相談からでもいつでもお待ちしております。

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