「アトピー(アトピー性皮膚炎)で肌が弱いのですが結婚指輪のご相談をしたいのですが?」とご連絡をいただくようになって10年以上過ぎて、の数のカップルの皆さまにアレルギー対応の結婚指輪をお創りしてきました。最初は「チタン」、続いて「ジルコニウム」「ハフニウム」と「タンタル」がほぼ同時にデビュー。
同じレアメタル系の「ニオブ」も作れますが、ニーズがある時のみなので、
メインはほぼ「ジルコニウム」「ハフニウム」と「タンタル」、ご希望に応じて「チタン」で製作・ご対応するという感じになっています。

また「地元ではアレルギー対応の結婚指輪の取り扱いショップが見つからない」
というお声を頂き、全国対応しています。

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でのご対応もご好評いただいております。

ここでは最も大切なリングの素材選び以外にも見落としがちな、
・アレルギーが出にくいデザイン
・アレルギーが出にくい付け方
を含めた、三つのポイントをお伝えしたいと思います。

「え?デザインや付け方に皮膚炎と何の関係があるの?」
と思われるかもしれませんが、素材さえアレルギー対応のものにしておけば、対策は万全!とは・・言えない部分があるんです。
それはここから説明する、アトピーの発生のメカニズムを確認していただくことで、納得がいくのではと思います。


アトピー性皮膚炎とは??


アトピー性皮膚炎(アトピーせいひふえん)とは、主に遺伝的な要因によって皮膚のバリア機能が低下し、外部の刺激に敏感に反応して発症する炎症性の皮膚疾患です。

肌の一番表面にある細胞の層<角層>

※「角質層」と言った方が耳なじみがいいかもしれませんね。

この<角質層>の主な働きが、水分と柔軟性を保つ「保湿機能」と、乾燥・刺激物質・アレルギー物質といった外的刺激要因を防ぐ「バリア機能」です。

この<角質層>のバリア機能が、体内の条件と生活環境からくる外部の原因の組み合わせで低下することがアトピー性皮膚炎の原因と言われています。

原因についてですが、

フィラグリンという皮膚のタンパク質の遺伝子変異が一つの原因になっているという有力な説があります。

肌の水分を保ち、刺激物やアレルギー物質のバリアとなる、角質層ですが、主な成分がタンパク質の一種「フィラグリン」。

この「フィラグリン」は角層細胞の中のケラチン線維を、しっかり結びつけて角層のバリアを強固にする機能を持っているんです。

コンクリートのブロックの壁に例えると、ブロック同士を繋ぎ合わせるセメントのようなイメージでしょうか?

このフィラグリンがアミノ酸にまで分解されると天然保湿因子となり、皮膚の水分保持にしっかりと役立ってくれます。

しかしなんらかの理由で、フィラグリンの遺伝子変異があれば、フィラグリンの減少、消失を引き起こし、皮膚のバリア機能が低下することになります。

バリアを通り抜けた刺激物質・アレルギー物質が引き起こすかゆみや皮膚のただれがこの皮膚炎の症状となり現れます。

ブロックをしっかり繋いだセメントにひびが入ると、水もれが塀の中までしみ込んでしまい、家や庭にダメージが・・。

そんなイメージでしょうか。

マンションの壁が雨風で痛んで、ひびが入り、雨水がしみ込んで壁紙が痛んだり、雨漏りがしてくるといったほうが、伝わりやすいかもしれませんね。


アトピー性皮膚炎の対処法は?


医療的な治療としては、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤、免疫調整薬などのお薬での対処がありますが、人により改善状況は個人差があるようです。

どのような状態でも確実に治るという所まで絶対的な所までではなく、特効薬が出来るのが待望されます。

最近わかってきている有効な対策が【スキンケア・特に保湿】

皮膚炎の有力な原因とされる肌バリアの要(かなめ)

【フィラグリン】の遺伝子変異を

持っている場合でも、肌を乾燥させない=保湿するスキンケアをしっかり

行うことで予防できるというデータも取れてきたようです。

肌の乾燥は、バリア機能を損なわせ、そこにアレルギー物質が進入することでかゆみ・かぶれなどの症状が起きます。

それを避けるにはまず<保湿>

そして肌の細胞を傷める<紫外線を防ぐ>

また洗いすぎも肌に良くないですが、汗や過剰な皮脂がたまった状態を避けるためにも、肌を清潔に保つことが予防や、症状の軽減にプラスとなります。

金属の種類は67種類あると言われています。
その中でアレルギー反応が起こらない金属と言われております。


【ポイント】アトピー性皮膚炎対応の結婚指輪の選び方


アトピー性皮膚炎の原因や改善方法を確認したところで、いよいよ結婚指輪の
具体的な選び方をお伝えして行きますね。

アトピー性皮膚炎の場合の結婚指輪の選び方は、
以下3つのポイントでお選びになることをおすすめします。


アトピー性皮膚炎対応のリング選びのポイント3つ

◆1.素材選び


まず大切になるのが、素材選び。
アトピー性皮膚炎で肌のバリア機能が弱まっている状態で、アレルギーの発生源となる物質を身に着けることは金蔵アレルギーを引き起こすことは容易に想像できると思います。

金蔵アレルギーは、アレルギーの原因となる金属イオンが、汗や水分などで溶けだし、それが肌に付着することで引き起こされます。

なので、確実な方法は、日常レベルの環境で金属イオンが溶けださない素材、そして、リングに仕立てた状態で結婚指輪にふさわしいグレード感、プレミアムなイメージを持つ素材がふさわしいということになります。

金属イオンが出ないという意味では、<セラミック(陶器の一種)リング>や、上質な木で作られた<ウッドリング>などもあるにはありますが、
セラミックの場合、サイズ直しが出来なかったりプレミアム感が若干メタル系のリングに劣る部分があるかと思います。
またあまり一般的でないという部分もデメリットです。

ウッドリングは、材質が<木>ですから、当然金属アレルギーの原因となる、金属イオンは発生しないため、人体への安全性は満足なものとなります。

ただ生涯身に着ける結婚指輪となると、プレミアム感が少し足りないと感じてしまいます。
サイズ直しへの対応は困難ですし、生涯を共にする結婚指輪としての耐久性となると若干不安なものがあります。

やはり金属、中でも
・金属イオンの発生リスクが無い
・結婚指輪にふさわしいプレミアム感がある

この二つの条件を持つ素材が候補となりますね。


◆具体的には?どんなものがありますか?


当社で製作可能なアレルギー対応素材は以下の4つです。

・ハフニウム

・タンタル

・ジルコニウム

チタン

ハフニウム3本セット 坂本様
【実際にアレルギーがある方が作ったハフニウム3本セット S様】

■ハフニウムのメリット&デメリットはこちらから

タンタル アメジスト結婚指輪

【実際にアレルギーがある方が作ったタンタル結婚指輪 M様】

■タンタルのメリット&デメリットはこちらから


【実際にアレルギーがある方が作った ジルコニウム結婚指輪 Y様】

■ジルコニウムのメリット&デメリット

ジルコニウム チタン婚約指輪
【実際にアレルギーがある方が作った チタン結婚指輪 H様】

◆各素材別のに見ていくと


【チタン】


お求めやすい価格の既成品から、カスタマイズ、オーダーメイドまで
一番さまざまな
・価格

・デザイン
バリエーション展開があるのが<チタン>の特徴です。

また、ジルコニウムと並び鮮やかな<カラーリング>~色付け~が出来るのも人気の理由。
当店でも、定番~定番のフォルムや幅から発色の色まで自由なカスタムへ対応。

多くのカップルの皆様のご希望に対応してきた実績があります。
※チタンで実際に指輪を作られたお客様の事例へ


【ジルコニウム】


現在、金属アレルギー対応素材のメインとなる存在が<ジルコニウム>

その理由は、

・適度なプレミアム感とプラチナに近い色合い
・タンタル/ハフニウムよりお求めやすい価格
・チタンと同じく鮮やかな色付けが可能

濃いブラックに発色したモデルも人気で、アレルギーに関係なく個性派の結婚指輪を求める方たちにまで好評を頂いています。

黒い結婚指輪 アーガイル柄
ブラックジルコニウム&ホワイトジルコニウムの結婚指輪 <アーガイル柄>
結婚指輪
ブラックジルコニウム&K18の結婚指輪

黒い色合いは、着色やコーティングと違い、ジルコニウムそのものに由来したものですので、安心安全です。

※ジルコニウムで指輪を実際に作られたお客様の事例へ

■ジルコニウムオリジナルデザイン&価格はこちら


【タンタル】


アレルギーへの安全性がもっとも高いとされる素材。当店でも、肌への安全性を最優先に考えられる方の支持が一番高いのが、この<タンタル>です。医療機器への使用などで、人体に埋め込んでもトラブルが無いレベルなのを実証されています。

非常に腐食に強い金属で最強の酸と言われる<王水>にすら溶けません。
この、あらゆる環境でアレルギー源の金属イオンを発生することがない
バツグンの安定性がタンタルの人体への安全性を物語っています。

全ての金属の中で最も黒い色合いを持つという、もうひとつの特徴も人気の理由。

アレルギー対応素材で、個性的な外観に仕上げたい方から<黒さ>での支持もあるのが<タンタル>です。

【地球上で最も黒い金属 タンタルの結婚指輪】
タンタルにカラーリングが出来ます。
【■タンタルにカラーリングが出来ます。】

<最も希少な元素>ともいわれる希少性も「特別なリングに仕上げたい」というカップルの支持を集めています。

価格については、
・希少素材であること
・融点が非常に高い(3000度以上)のため型を使用した量産が出来ず、一点づつ手作業で削りだす鍛造製法になる

この二つの理由で、ジルコニウムより数割高目の設定となります。

■タンタルオリジナルデザイン&価格はこちら

※タンタルで指輪を実際に作られたお客様の事例へ


【ハフニウム】


<ジルコニウム>と並び、
「プラチナにしたかったけど、アトピーで反応があるのであきらめました」

という方に支持される素材です。

素材の希少性も人体への安全性もほぼ<タンタル>に近く、
ジルコニウムと比べると、

・素材の希少性からくるプレミアム感

・より腐食への耐久性が高い=アレルギーへの安全性が高い

部分が、ワンランク上の高級感、安全性を求める方に支持されています。

タンタルと同じ理由で、型を使った量産が出来ないため、フルハンドメイドの鍛造製作になります。
素材価格もタンタル・ハフニウム大体同じくらいであることから、価格帯もほぼ同じぐらいになります。

■ハフニウムオリジナルデザイン&価格はこちら

※ハフニウムで指輪を実際に作られたお客様の事例へ


◆2.デザイン選び


デザインと肌トラブル、一見何の関係もないように見えますが、実は思わぬ関係性があるんです。

<アトピー性皮膚炎の対処法は?>の項で、症状を抑える上で重要な事のひとつは

・肌を清潔に保つこと

とお伝えしました。

リングの裏面と指の間は、皮脂や汗、手洗いの洗浄剤や洗剤がたまりがちです。

例えば4~5㎜以上の幅広のリングになると肌を覆う面積が広くなり、細いリングより肌がリングに密着する状態が続くことになります。

当然湿気がこもりますし、汚れもたまりがち。雑菌が発生するリスクも。
これらの刺激が起きやすいのでリングは、幅広なほど肌トラブルが起きる可能性が高まります。

瀬戸様 カラーリング結婚指輪
【幅太:5㎜幅の結婚指輪】



かといって、好みのデザインをあきらめるのも・・・。
そんな場合のトラブル回避の方法をひとつ、次の項目でご提案していますので気になる方は目を通してくださいね!

他にも、

・リングの内面(指に触れる面)に、細かい模様がある

・リングの内面の研磨があらく、汚れがたまりやすい

そのあたりもチェツクしておいた方が良い項目です。

当店の場合、内面も表面とおなじレベルの鏡面研磨でツルツルに磨き上げ、汚れの付着、雑菌の繁殖がないように仕上げています。


「皮膚炎が心配だけど、幅広リングが着けたい!」場合の解決法



「皮膚炎が心配だけど、幅広リングが着けたい!」

そんな方も実際いらっしゃいます。
これだ!と思うデザインをあきらめたくない気持ち理解できます。

実際に当店で行って上手くいった方法をお伝え致しますね。

「もっと詳しく知りたい」という方、

「自分の好みのデザインならどうアレンジしたらいい?」

疑問やご相談がありましたら、実際に製作するチームが解決策のご提案をいたしますので、<お問い合わせフォーム>お電話などでご連絡下さい。TEL:092-526-2155

実際にどうするか?というと、<裏抜き】と言って、指と触れる面(指なじみ面)の部分の内側を、フチ以外を削ってアーチ側のフチだけが指に触れるようにしました。

モナカの皮?のようなカタチですね。

これだとフチの線だけで指に接触するので、皮膚への密着がかなり軽減されます。

幅広のリングだとこれでも中が蒸れることで、かぶれが発生したことがあります。

この時は、表面に唐草状の植物の紋様が彫られたデザインだったので、柄の目立たたないところに数か所
<空気穴>をあけることで、症状が出なくなりました。

もちろんかぶれの症状は、人それぞれなので、確実に解決できるかはケースバイケースです。

ですが、ひとつの解決策としては有効だったことをお伝えしておきます。


具体的なデザインの実例


【透かし柄の結婚指輪の事例】

【透かし柄の結婚指輪】

◆3.着け方への配慮


ペンダントやネックレスは、服の上に着けることもできますが、リングはそうもいかないアイテムです。

ましてや結婚指輪は、日常的に長い時間身に着けるアイテムです。


たとえ金属アレルギーの原因にならない優れた素材で作られていても、肌にリングが密着した状態が長く続くことで、汗や洗剤など刺激物がたまり、かぶれを引き起こすことまでは完全に防ぐことは出来ません。

やはり体質に応じた<着け方>に気を付けることが必要なんです。

大切なことは、「長時間同じ位置につけっぱなしにしないこと」

出来れば、

・手洗いの後は手とリングを良くふいてから付け直す

・汗ばむ時は、時々外して手洗い、良く拭いてから着ける。

などのケアを習慣にしていただると良いと思います。


お仕事の都合などの事情で、

「ちょっと指先が気になるな~」
と感じていても自由に洗面に立てないときは、
例えば、少しリングの位置を指先側や、手のひら側に時々ずらしてやるだけでも、リングとの接触面の刺激を軽減出来ると思います。

その際、ウェットティシュで、汗や皮脂を拭ってみるとスッキリしますし、肌への負担もずいぶん軽くなるかと思います。

以上は、<リングの素材><着け方


プラチナやゴールドはOK?それとも避けるべき?


本来、純粋なプラチナ・ゴールド自体はアレルギーのリスクはゼロではないですが、高くはない方の素材です。

薄く伸ばした<金箔(きんぱく)><プラチナ箔(ぷらちなはく)>
が食用に使用されることもその裏付けになると思います。

ただ両方ともそのまま加工してリングにするには、柔らかめの素材で、
そのため一般に流通しているプラチナやゴールドのリングには、適度な硬さ、加工しやすさを持たせるため、何種類かの金属を混ぜてあるんです。

K18結婚指輪
K18結婚指輪
プラチナ 地金 

よく

「ゴールドのリングでかぶれがでた」
「プラチナのペンダントで肌が赤くなった」

とういうのは、プラチナやゴールドそのものより、配合されている金属の場合が案外多いようです。

プラチナに関してはパラジュウムなどを入れた合金になりますから
アレルギー源であるパラジュウムに反応してアレルギー反応が起きる方もいるかも知れません。
プラチナ900⇒パラジュウム10%
プラチナ950⇒パラジュウム5%が入っています。


パッチテストなどでご自分のアレルギー源を把握してから、リングの素材選びをすることは有効な対策です。

【関連記事】
結婚指輪の素材|比較的アレルギーが出にくいカラーゴールドはどれ?

色々ご説明してきましたが、アレルギーは微妙な条件が重なって起きることも多いもののようですから、
実際に使用する素材をバンソウコウでしばらく身に着けて、反応を確認する
<テストピースの無料貸し出し>も行っていますので、ご活用くださると幸いです。お申し込みはこちらをご参照下さい。
ご不明な点や、ご相談がございましたらまずは<リモート相談>フォーム、お電話で内容をお伝えください。

たくさんのお悩みにお答えしてリングをお創りしてきましたので、きっとお役に立てると思います。

ずっと大事にできる結婚指輪作り、納得が行くまでご一緒に歩めるといいですね!

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